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【自分軸で生きるとは】精神科病院事務長を4ヶ月で退職した原因を考えてみた

私が転職活動で行き詰まっていた時出会った本に、「世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方」(八木仁平 著)がありました。

この本で触れられていた内容に「自分軸で生きている人と他人軸で生きている人の違い」があります。

皆さんのなかには、自分でよく考えて決めたはずなのに、なぜかうまくいかない人もいる。納得できない。と感じている人も多いかと思います。

それはもしかしたら、他人軸で物事を決めているのかもしれません。

この記事では、他人軸と自分軸がどのようなものであるか。自分の経験を例に、とった行動が自分軸だったのか、他人軸だったのかと検証します。

この記事を読めば、自分が今とっている行動が、自分軸によるものなのか、他人軸によるものなのかを考えることができるようになります。

この記事で、自分軸で生きるにはどのようなマインドでいれば良いのかがわかるようになり、より自分らしい人生を作るきっかけのお手伝いができれば良いなと思います。

目次

自分軸で生きると他人軸で生きるの違い

自分軸で生きると他人軸で生きるということについて端的にまとめたらこのようになります。

自分軸で生きる自分の意思でものごとを決定し行動する
他人軸で生きる他人の意思でものごとを決定し行動する

決定の動機づけが「自分にあるのか他人にあるのか」というところに違いがあります。

「世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方」の著者の八木仁平さんは、この自分軸の人と他人軸の人について体系づけて説明しています。

自分軸の人と他人軸の人の違い

八木さんが代表を務める株式会社ジコリカイの公式ブログで、自分軸の人と他人軸の人の違いについてこのようにまとめています。

自分軸の人は他人の言葉に惑わされることがないので、自分がやりたいことに向かって時間もエネルギーも集中させ、大きな成果を出すことができます。

一方、他人軸の人は常に他人の言葉に影響されてフラフラしてしまうので、あれもこれもとエネルギーが分散してしまい、小さな結果しか出せません。

自分軸で生きている人と、他人軸で生きている人の違い(自己理解プログラム公式ブログ)

さきほどの表に付け加えるとするとこうなります。

自分軸の人他人軸の人
決定する人自分自分
決定の動機は自分にある他人にある
周囲からの影響周囲に惑わされない周囲の言葉に影響される
エネルギーの出し方やりたいことに集中分散
結果の出し方大きな結果小さな結果

他人軸の人は周囲のノイズに常に気を遣うため、自分軸の人と同じ総エネルギー量を持っていたとしても最終的に小さな結果しか得られないということになります。

自分軸と他人軸それぞれで生きる人の10の違い

八木さんは自分軸で生きる人と他人軸で生きる人の違いは次の点で現れていると言っています

  1. 使う言葉
  2. 判断基準
  3. 人間関係
  4. 自由・不自由度
  5. 人の判断
  6. 根本的な考え方
  7. 答えの見つけ方
  8. 仕事の意味
  9. やりたいこと探し
  10. 生き方

この10点について、自分軸と他人軸の違いを説明しており、違いを理解することで、自分が今どれくらい他人軸の人生担っているか、どうすれば自分軸の人生で生きられるようになるかがわかるようになります。

詳細は、八木さんの著書または、ジコリカイ公式ブログで解説されています。簡単に要約するとこのようになります。

①使う言葉自分軸:「〇〇したい」「〇〇したくない」
他人軸:「〇〇すべき」「〇〇しなければならない」
②判断基準自分軸:どちらが「楽しいか」
他人軸:どちらが「正しいのか」
③人間関係自分軸:他人と自分を切り分けて考える。
他人軸:他人にどう思われるのかを中心に考える。
④自由・不自由自分軸:自分で決める自由があるので、その分の責任がある。
他人軸:他人が認めたことしか無いので不自由。でも一見、安心安全のように見える。
⑤人を判断するかどうか自分軸:人を判断することはない
他人軸:人と比較ばかりしている
⑥根本的な考え方自分軸:「心」を中心に生きている
他人軸:「頭」を中心に行きている
⑦答えの見つけ方自分軸:「自分の内側」で考えて答えを出す
他人軸:「自分の外側」から答えを出す(ネット、本、インフルエンサーの発言など)
⑧仕事の意味自分軸:まず、自分を楽しませるために働く
他人軸:まず、誰かの期待や要望に答えるために働く
⑨やりたいこと探し自分軸:「やりたいこと」が思いつく
他人軸:「やっておいたほうが良いこと」しか思いつかない
⑩生き方自分軸:「自分だけの答え」をつくる”創造”の人生
他人軸:「会社や他人」に合わせる”適合”の人生

この10点の違いを見てわかるように、自分軸は自分の内から出てくる思い(想い)で考え行動する、他人軸は頭で考え行動すると言えます。

私は、大学を卒業後国家公務員として22年間仕事をしてきました。そこから転職をするという決断をしました。

転職後最初に就職したある病院の事務長職を、4ヶ月と短い期間で離職しました。
このときの経験を、この自分軸・他人軸にの考え方を用いて検証しました。

精神科病院事務長はどうだったか?

周囲を気にして苦しむ

検証をする前に、私が4ヶ月で辞めた病院について紹介しておきます。

公務員退職後、最初に就職したのは熊本県南部にある精神科の病院でした。
歴史の長い病院で、開院した当時の一族が理事長を務める病院です。

外来のほか、入院病棟や関連する福祉施設を運営しています。
私が入職する数年前に前理事長が急逝したため、その配偶者が理事長を務めていました。

当時、病院の財務状態は悪く、経営の立て直し中で、医療コンサルタント主導で経営改善を図っていました。
私が就いたポストの前任者は半年前に退職しており、事務長職の代行を次長が行っていました。

私が入職した病院の概要は以上です。

入職から退職までのながれ

病院では、就職のことを入職というらしいです。

この病院を知ったきっかけは、退職後に再就職支援を依頼した会社の担当からの紹介でした。

  • この病院の求人は、あなたの希望する年収に合っていますよ
  • あなたの性格からすると病院は合うと思います
  • とても働きがいの業種です
  • あなたのこれまでの経験とスキルが活かせるポジションだと思います

アドバイザーの言葉を聞いて、病院事務長の仕事は、自分には合っている仕事ではないかと思いました。
さらに、元公務員という国民に奉仕する立場だったこともあり”人の役に立つ仕事”ということに義務感のようなものを感じての応募でした。

入職まで

病院に応募書類を送った後、採用面接の調整がありました。

面接は、まず自己PRをプレゼンテーション形式で行い、その後面接官の質問に答えるという流れでした。
私の資料には、自己紹介、自分の経歴、趣味・特技、これまでの実績と私ができることを盛り込みました。

プレゼンテーション後の質問は、主に医療コンサルタントが行いました。

  • 応募の動機
  • (住まいと病院が離れていたので)通勤はどうするのか
  • いつから働けるのか

病院からは理事長、副理事長が出席しており、院長は不在でした。
理事長からの質問は特になかったと記憶しています。

もう一人応募していましたのでその方との比較となったようです。
後日、採用したいとの連絡を事務部の次長からもらいました。

この採用面接の時、気になったことがいくつかありました。

  • 病院事務長職の面接に院長が不在であったこと
  • 理事長から質問がなかったこと
  • 事務部の次長がサンダルで現れたこと

病院事務長の採用面接に、病院長が加わらないということに、違和感を感じました。
理事長は医療法人のトップでありますが、病院事務部は病院長の下にありますので、直属の上司になる院長がいなかったのは不思議に思いました。

理事長からの質問が特になかったことも不思議で、病院として本当に事務長を必要としているのか?と思いました。
私自身、前職で採用面接を行う立場にありましたので、コンサルタント主導の面接であっても、事前に質問項目のすり合わせや、分担ができたのにと思います。

さらに、次長がサンダルで現れたのは私にとっては驚きでした。
ワイシャツにスラックス姿でサンダルを履いて事務所から出てきて面接会場まで案内されました。
初対面の人に対しこの姿はいかがなものかと思いました。この姿が病院で働く人の第一印象となりました。
この姿から、次長だけではなく病院自体なにかだらしない雰囲気である印象を受けました。

在職時

私の席は事務部の一番奥の右端にあり、次長の机と向かい合わせでした。

「ここが事務長の席です」と案内され、棚やプリンターの隙間を縫って自分の席にたどり着きました。
前任の事務長が退職してから半年以上経過しており、やや埃っぽい感じでした。

事務部の状況は概ねこんな感じです

  • 事務長の不在機関は半年以上。代行は次長が行っていた
  • 事務部は事務長と次長以外は全員が女性
  • 女性陣の内訳は、派遣が2名、他は全員病院採用
  • 人手不足のため、退職した元職員が嘱託として月数度出勤している
  • 事務部員は全体的に疲労気味で、職場の雰囲気は暗い
  • 病院職員と派遣社員の折り合いが悪い
  • メンタルダウンする者、メンタルダウンしかけている者が数名いる
  • 次長の口癖は「忙しい」

第一印象で、良い点を何も見つけることはできませんでした。

むしろ、ここを変えなければならないと思いました。
私がまず「やらなければならない」と思ったのは次の3点です。

  • 事務所を(物理的に)働きやすい職場にする
  • メンタルダウン者を復帰させる
  • 早く自分が事務部の戦力になる

職場全体が、書類で溢れかえっており金庫や書棚に入りきれないものが、通路に山積みにされていました。
職場のレイアウト自体も動線が確保されておらず、何かにぶつからないように動き回る必要がありました。
自分の机は多少掃除はしてありましたが、前事務長のときそのままといった感じでした。

事務長の席
事務長の席はこんな感じ

黄色く変色しかかったデスクマットには、ずいぶん古い日付の書類やはがきが挟まれており、机上のPC本体の横には、ホコリが溜まっており、クリップやゴミが見えていました。

机の中にも書類、ゴム印、どこかの鍵、小銭、切手、名刺などが入っており、他にものを入れるスペースが全く有りません。

椅子の後ろにカラーボックスがあり、ファイリング途中の書類、何かの取扱説明書、何かの部品がありました。
椅子を引くとカラーボックスに当たるので、机には狭い隙間に滑り込むように座りました。

事務部の第一印象は、「なんて汚い職場なんだろう」というものでした。

採用面接時に、次長がサンダルで現れたことと併せて「だらしのない職場」であっても仕方がないと思いました。

次から次に見つかる不安材料

その他に入職後に判明した不安材料は以下の通りです。

理事長と院長が不仲であり、事務部の中も理事長派と院長派に分かれている。

・院長は医療コンサルに対し懐疑的だが、理事長は医療コンサルを全面的に信頼

会議がとにかく長い。1回の会議を午前中いっぱい会議をしている。

会議の目的が、会議を開催することになっている。

倉庫はすでに飽和状態でこれ以上の書類を入れるスペースがない。

・事務長の代行を次長がうまく務められず、事務部のまとまりを欠いている。

・事務の一部に、嘱託(元事務員)しかわからないものがあり、不明な金銭管理があった。

・窓口にレジが存在せず、現金は手提げ金庫で管理しているため、会計に時間を要するのが常態化している。

・従業員のモラルを問われるような金銭管理の話を理事長から聞いた。

看護師の応募者を退職希望者が上回っている

・退職理由の多くが、病院の処遇に対する不満である。

・パート従業員の賃金が、採用以来据え置きであることに対し不満が出ている。

まだまだ書こうと思えばいくらでも出てくる状況で、入職して間もなく不安でいっぱいになりました。

倉庫の内部 扉を開けるスペースだけありました
不安材料を整理

まとめると、以下のとおりです。

  • 病院の経営状態は悪く、そのために医療コンサルチームの支援を受けている
  • 理事長と院長の医療コンサルに対する評価に温度差がある
  • 理事長と院長の仲が悪く、病院内も2派に分裂
  • 長く効率の悪い会議が常態化
  • 職員の金銭管理に問題があり、表面化することで病院の信頼を落とす恐れがある
  • 退職希望者が入職希望者を上回っている、退職者の理由の上位は病院に対する不満
  • パート従業員は雇入れ給与が変わっておらず、そのことへの不満が寄せられている

長く勤務している職員から「昔は良かった」という言葉が良く発せられていました。

ちょうどその時期は、新型コロナウイルスが流行っていましたので、病院でクラスターが発生した場合、その対応のため看護師は自宅に帰ることができませんでした。
その上過密なシフト勤務もあり、皆疲労していました。

当時の病院はコロナ関連の診療報酬で収支が黒字化しており、そのことは職員も知っていました。
クラスター対応に従事した職員は手当を期待していましたが、支払いは数カ月後だったため、不満を募らせる看護師も多く、退職者のなかにはこの処遇を理由にする人もいました。

経営陣も従業員も常に不満を抱えて仕事をしている状況だったと思います。

退職を決断

この状況で3ヶ月ほど過ごしてきましたが、以下の理由から退職を決意しました

  1. 経営陣と私の価値観が合わなかった
  2. 職場の不正と事務長の職責が見合っていない

最初の経営陣と私の価値観が合わなかったことの具体的内容は以下のとおりです

  • 病院のビジョン、方針、目標がない
  • 経営陣の仕事に対する考え方が合わない
  • 子どもの喧嘩のような人間関係に付き合えない

病院の理念はありましたが、方針や目標は探しても見つかりませんでした。
大抵の場合、病院のホームページにはこのようなビジョンや代表者の挨拶などはありますが、ここにはありません。
具体的な目標がない中で、なんとなく仕事をしていくのは私には馴染みませんでした。

病院の立て直しと言う課題が目の前にあるならば、いつまでに、何をするという認識を皆が共有する必要があると思います。でなければ、現状を変えるのは難しいと思います。

ロードマップが示されない状況では、経営陣は本当に改善を必要としているのか?ただ、コンサルに丸投げしいるだけではないか?と感じえません。先が見えない状況は働き難い原因の一つでした。

経営陣の仕事に関する考え方に賛同できなかったのは次のときです。

試用期間も終わろうとしていた時期に、私は理事長室に呼ばれました。
そこで理事長と一緒にいた元理事の理事長から、「君は残業時間が少ない。これをどう思うか」と聞かれました。

私は「どうも思いません。」と答えました。
必要なことはやっていました。それ以上のことは、方針も目標もない状況はまだ腰を据えて実施していいのか。
試用期間終了後本採用にならなかった時、やりかけの仕事はどうするのか。
さらに、残業代が出ないポジションで、意味もなくで残業することは、ただ職場に居るだけになってしまいます。
といった考えからでした。

もう一つ、通勤時間についても、この病院の面接で、遠方からの通勤で時間がかかることもあらかじめ説明しました。
通勤時間を考慮したら、残業が短くなるのは仕方がありません。

続いて理事からは次のように言われました。
「昔は、皆残業して遅くまで仕事をして仲良くなった。いい思い出にもなる。それに対しあなたは早く帰りすぎる。」

理事は70歳を超えた方です。彼らがそうやって人間関係を築いてきたのは理解できます。
しかし、この考え方はナンセンスです。仕事を通じて仲間意識を高めるならわかりますが、仲間意識を高めるために残業をするという考えが私にはありませんでした。

もちろん、必要であれば残業はしますが、必要のない残業をする必要はないと考えます。ましてやその時間を拘束されたとしても1銭も生みません。

このように時代錯誤かつ感覚のズレた経営陣のもとで働きたくないと思いました。

病院内の主導権争いからくる、理事長、院長の対立構造などには全く関心が無く、そんなくだらない事に巻き込まれるのも更々御免でした。

やめようと思った決定的な出来事は、職場の不正です。

元公務員であったこともあり、公正な仕事を行うことを念頭に置いてきました。
賞罰を担当する部署にいたこともあり、不正行為や違法行為については人より敏感になっていたこともあるかもしれません。

特に嫌だったのが次の3点です

  1. 事務部の中に一部の人間しかわからない会計処理がある
  2. 患者に返金すべき金額で茶菓を買っていることを理事長は知っていて何もしていない
  3. 患者の年金を着服していた看護師がいた。そのことを理事会で不問に付した

ある事務員から、私の机の中にある手提げ金庫は何でしょうか?と言われて手提げ金庫を見せてもらいました。
中には、切手と小銭、出納帳のようなものが入っていました。
病院から出す郵便物に使用していたようですが、これがなぜ個人の机の中から出てくるのかがわかりませんでした。

経理担当にこの切手の存在を確認するもわからず。
その後の調べで嘱託職員(退職者)が現職時から管理していたものであったことが判明しました。
病院のお金で購入しているはずの切手が個人の机の中から出てきて、誰もその存在を知らない。

金銭に関することが、引き継がれていないことと管理に、嫌な予感がしました。

別のケースでは理事長から、病院の患者に返金する預り金で事務員がお菓子を買って食べているようだと、相談されました。理事長自身で状況を写真に撮っていたようです。写真も見せてもらいました。私が入職する前のできごとでした。

理事長の言いたいことはわからないでもありませんが、私としては証拠がないのでなんとも言えません。
私が入職するまえから気づいているのであれば、副理事長なり理事会にかけて調査することもできたと思います。
内々で処理したいということでしょうか。どうしたいのか訪ねても、結論ははっきりしませんでした。

問題を認識しても、行動しない、誰かになんとかしてもらおうと言う雰囲気は好きになれませんでした。

衝撃的だったのは、これも私が入職する前の話ですが、患者の年金を着服していた看護師がいたという話です。
さすがにこのことは、理事会で議題になり、着服していた看護師を免職するかという話になったようです。

患者年金を着服していた。これが公になればニュースになってもおかしくない内容だと感じましたが、理事会で不問に付されたとのことでした。
理由は、定年退職が近いこと、これまでの病院への貢献が考慮されたと聞きました。

いくら貢献があったとはいえ、やっていることは犯罪です。
これが、内部の人だけでやりくりしていたらもしかしたら誰らないまま処置できたかもしれません。
しかし、部外に人材を求めるのであればこのことを受け入れられない人も当然いるでしょう。
私がその人の一人でした。

議事録などを探しましたが、見つかりませんでした。
事実でなかったとしたら理事長の虚言癖または妄想なのか?と思います。

ゆるゆるのガバナンスは犯罪も認めるとも取られ、そこの事務長を務めるのは大変危ういと感じました。

以上2つの理由から私はこの病院を退職を決めました。

自分軸・他人軸視点で考えてみる

自分軸?他人軸?

長々と病院時代の経験を書きましたが、なぜこのようになってしまったのか?

自分軸・他人軸の観点から分析してみたいと思います。

先に、10の項目に当てはめた結果を書きます

項目自分軸?他人軸?具体例
①使う言葉他人軸・経営陣は皆で協力し合うべきだ・この状況をなんとかしなければならない
②判断基準他人軸・理事長と院長どちらのいっていることが正しいのか・病院のやり方とこれまで公務員として培ってきた識能はどちらが正しいのか
③人間関係自分軸・自分は自分、他人は他人、残業をするかどうかはその人の仕事に対する考え方の違いもある
④自由・不自由他人軸・医療コンサルが指示したことをやるだけ・やりたいことを提案しても、忙しい・検討するとなるだけで、前進しない
⑤人を判断するかどうか他人軸・病院事務長職は未経験で、他の病院事務長や、前任事務長との比較になる・前職の同僚の能力との比較を行ってしまう
⑥根本的な考え方他人軸・頭でしなければいけないことを考えている・心からやりたいという思いには至らなかった
⑦答えの見つけ方他人軸・医療コンサルに回答を求める・この職を勧めてた転職エージェントにアドバイスを求める
⑧仕事の意味他人軸・傾いている病院を建て直さなければならないという気持ちで仕事
⑨やりたいこと探し他人軸・この病院でやりたいことはなかった・生活費を稼ぐ手段としては優秀
⑩生き方他人軸・病院の評価や世間体を気にして生きている・元公務員というプライドがあった

今回の就職活動に関して言えることは以下のとおりです

  • 元公務員という立場に相応しい職につかなければならない
  • 給与水準は下げたくない
  • なるべく早く職につきたい
  • 元公務員だから人の役に立つ仕事をしなければならない
  • 人に役に立つ仕事は人々の福祉に直結するものだ

このように、公務員だから人の役に立つ、また公務員時代の生活水準を下げずにすむ職業を探すことにばかり気を取られていて、自分の「やりたいこと」「得意なこと」によって他人に貢献すると言う概念がまったくなかったと思います。

それでは一つづつ見ていきます。

①使う言葉(他人軸)

  • 自分軸:よく「○○したい」「○○したくない」という言葉を使う
  • 他人軸:よく「○○すべき」「○○しなければならない」という言葉を使う

面接時の自己PRでは、私ができることを説明しました。自分が病院に役立つ人間だと言うことをアピールしましたが、この病院で何をしたいかという説明はしていませんでした。

入職後、不仲な理事長と院長の関係性をみて、病院の舵取りをする経営陣は一致団結していなければならないとか、事務部の状況を見て、効率的に仕事を行うために働きやすい職場を作らなければならないということばかり思いつき、自分の職場をこうしたいといった気持ちが起きなかったと思います。

「〇〇したい」よりも「〇〇すべき」という考えが思考の大半を占めていました

②判断基準(他人軸)

  • 自分軸:どちらが「楽しいか」で選ぶ
  • 他人軸:どちらが「正しいのか」で選ぶ

入職後、理事長、院長、医療コンサルという司令塔が3つ存在し、誰が言っていることが正しいのか、事務部員の支持を得るには誰の言うことを聞くのが正解か。こういったことをずっと考えていました。

院内で見聞きする事象と、これまで公務員として培ってきた経験、どちらがあるべき姿なのかということも自分が大いに悩んだことでした。

数ある選択肢の中から「正しい選択肢」を選ぶ事ばかり考えていました

③人間関係(自分軸)

  • 自分軸:他人と自分を切り分けて考える
  • 他人軸:他人にどう思われるのかを中心に考える

人間関係だけが唯一の自分軸だったと言えます。職場の人はそれぞれに自分に与えられた仕事を持っているというのが自分の仕事に関する考え方です。

一人ひとりが自分の仕事を理解し、着実に実行することで組織が機能します。そのため人と仕事の内容が違うのは当たり前です。このことは他人の目を気にする他人軸とは違ったと思います。

人にはそぞれ役割があり、各人が役割を果たすことで組織が機能すると考えています。

④自由・不自由(他人軸)

  • 自分軸:自分で決める自由があるで、その分の責任がある。
  • 他人軸:他人が認めたことしかしないので不自由。でも一見、安全安心のように見える。

入職した後、正直どこから手を付けていいのかわからない状況でした。同時期、医療コンサルは本格的に動き出しており、私は医療コンサルからの宿題をやるといった状態でした。

その他、長い会議も効率化できる項目もありましたが、会議を開催することが目的となっていたため、自分の仕事ができない時間を持て余すことが多くありました。

出席が必要なら代理を出すか、でなくて良いなら結果だけ報告してもらえればよかったと思いました。

⑤人をどう判断するか(他人軸)

  • 自分軸:人を判断することがない
  • 他人軸:人と比較ばかりをしている

医療職という業界の違いに加えて、事務長という新たなポストに就くことで、他の事務長との比較に意識が行くようになっていました。多くの事務長は部内叩き上げか、業界の人が来ることが多くそこに引け目を感じていたのも事実です。

つい、他の事務長と比較して自分はどうなのかばかり考えるようになっていました。

事務員についても、過去の同僚との比較になってしまい、自分の仕事を具体的に理解して主体的に動かない同僚に苛立ちを覚えるようになりました。

常に誰かと現状を比較して、そのギャップを感じ、スムーズに仕事が進まないことにモヤモヤ、イライラしながら仕事をしていました。

⑥根本的な考え方(他人軸)

  • 自分軸:「心」を中心に生きている
  • 他人軸:「頭」を中心に生きている

この仕事を始める時、心の底から「病院の事務長をやりたい!」というよりは、次のような同期が強かったと思います。

  • 退職後無職状態でいることの気まずさ
  • 退職前と同様の給与が保証されたい
  • 前職に負けない地位を手に入れたい

公務員を早期退職したということを、退職まで勤め上げずに途中で投げ出した、と周りから見られるのではないかということや、自分の中で地位や給与が下がることに対する周囲の評価が怖かったことがあります。

自分の内から湧き上がるやりたいことを仕事にする。ではなく、周囲の評価を頭で考えて体裁の良い仕事についたのがこの仕事でした。

⑦答えの見つけ方(他人軸)

  • 自分軸:「自分の内側」で考えて答えを出す
  • 他人軸:「自分の外側」から答えを探す(ネット、本、インフルエンサーの発言など)

この職に決めた理由は、ずばり転職エージェントの「あなたに向いていますよ」の一言です。正直この時に合った求人のどれも自分がやりたいと思う仕事とは一致していませんでした。

その時転職エージェントから、「あなたの職歴から、人に貢献できる仕事は合っていると思いますよ。性格も温和だし、優しいので病院という職は合うと思います。仕事内容も事務職なのでこれまでのキャリアも活かせると思いますよ」のようなことを言われて、そうなんだ。自分にあっているかもと思いました。

しかしながら、自分でやりたいことのない求人の中からどれかを一つ選ぶための自分を納得させる口実だったのかもしれないなと今になって思います。

自分で考えるのが面倒くさいのでつい人の言い様を理由にしたというのが現実でした。

⑧仕事の意味(他人軸)

  • 自分軸:まず、自分を楽しませるために働く
  • 他人軸:まず、誰かの期待や要望に答えるために働く

自分軸の人は、まず自分を楽しませるために働くのに対し、自分はどうだったか考えると、傾いた病院の経営を立て直すという期待に応えようとしていたと思います。

自分が楽しむというよりは周囲の期待に答えなければならない。という義務感が大きかったと思います。楽しむという感覚はまったくなく、周囲のために働き「楽しさ」や「ワクワク」を感じたことはありませんでした。

それなりの給料を貰っていましたので、その金額に見合う仕事をしなければならない。人から頼られると答えないといけない。そういった気持が先行し、全く楽しくありませんでした。

私の周囲にも、誰一人楽しそうに働いている人は見かけませんでした。

⑨やりたいことが思いつく(他人軸)

  • 自分軸:「やりたいこと」が思いつく
  • 他人軸:「やっておいたほうが良いこと」しか思いつかない

私が病院に入職した時、特段「これがやりたい!」ということはありませんでした。

逆に、今の地位と収入を確保するためには何をしておいたほうが良いのか。ということばかり考えていました。

やりたいことが思いついても、それを実現する手段が思いつかなかったのもあります。病院の価値を上げるための認定や、なにか役立つ資格を取得しておいたほうが良いのでは、とか色々考えました。

これも、他人軸の考え方だったな〜というのがよく分かります。

やりたいことがない中で、やっておいた方が良いことを考えていたので自分の中の熱量がなくなっていくのを感じていきました。

⑩生き方(他人軸)

  • 自分軸:「自分だけの答え」をつくる”創造”の人生
  • 他人軸:「社会や他人」に合わせる”適合”の人生

病院で働いているときの私は、元公務員だったというプライド、病院事務長という社会的地位に見合う働き方、病院の価値などに合わせた振る舞いをしなければならないと思っていました。

この病院では自分だけの答えを創造するというより、周囲に合わせることで精一杯だったと思います。

このように、私が初めて転職した職場はほぼ「他人軸」で考えて行動していたという事がわかりました。
最初からなんとなく、給料の良さ、事務長としての立場などを目的として、その動機づけを転職エージェントの助言にしていました。

入職後は、職場を変えなければいけないという義務感や、前職場や他の病院事務長との比較、周りからどう思われているかという気持ちに支配され、〇〇をやりたい!こうしたい!といった気持ちが多少あったとしても、すぐに萎えてなくなっていきました。

4ヶ月目という短期間でこの職場をやめようと思ったのもこういった要因が関係しているのだなと思いました。

まとめ:自分軸で生きてみよう

今回は、私の過去の体験談を「自分軸」「他人軸」の側面から考えてみました。
10のチェックポイントから自分が、自分軸の人なのか他人軸の人なのかということがわかると思います。

私の初めての転職は、盛大に失敗したと評価しています。
その後の転職活動でアドバイスをもらうときも、「経歴にキズが付きましたね」と言われます。
しかし、この経験があったからこそ、「自分軸」と「他人軸」でものごとを考えるようになったと思います。

皆さんは、「自分軸」で生きていますか?それとも「他人軸」で生きていますか?
「自分軸」で考えて、夢中な生き方で充実した人生を過ごしましょう!

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