【「やりたいこと」が分からない人へ】「求められること」との違いは?

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自分のやりたいことを迷わず言えますか?

私は長い間、やりたいことを迷わずに言えませんでした。

なぜ言えなかったのかと言うと、「やりたいこと」と「求められること」を一緒にしていたからです。

この、「やりたいこと」と「求められること」は明確に違うのですが、同じだと誤解しやすいものなのです。

なぜそうなるのか。

このことについて、『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』の著者であり、『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』の八木仁平さんと、元音楽プロデューサーで文筆家の四角大輔さんが対談しました。

この記事では、「やりたいこと」と間違いやすい「もとめられること」について説明します。

いまいち「やりたい」ことがはっきりしない。

自分が本当にやりたいことを見つけたいという人の参考になると思います。

目次

「やりたいこと」がいまいちはっきりしない理由

「やりたいこと」がいまいちはっきりしない理由は、「やりたいこと」と「求められること」を一緒にしてしまうからです。

この「やりたいこと」と「求められること」はしばしば混同しがちです。

なぜならば、「やりたいこと」が出発点であっても、「求められること」が出発点であっても、やり遂げたら「嬉しい気分になる」からです。

例えば、自分が好きなこと(部活でもなんでも良いです)で、優勝したとします。

嬉しいですよね!

もう一つ、テストを頑張って100点を取りました。

家に帰ったら親からよく頑張ったね!と褒められました。

こちらも嬉しいですよね!

  • やりたいこと→やり遂げる→嬉しい
  • 求められること→やり遂げる→褒められた→嬉しい

自分がやりたいと思っていたことで成果を出しても、周りからの求めに応えて成果を出しても嬉しい気持ちになることには変わりません。

結果的に同じ状態になるという点では同じですから、「やりたいこと」と「もとめられること」を同じ意味で捉えがちだから、この2つの違いがわかりにくくなっていると言えます。

「やりたいこと」と「求められること」は別物

  • 「やりたいこと」は「自分軸」
  • 「求められること」は「自分軸」

「やりたいこと」と「求められること」の違いはその動機がどこにあるかです。

「やりたいこと」は内から出る思いが原動力となります。

「求められること」は自分の意志よりも周囲の期待に応えようとする感情が原動力となります。

内から湧き出る思いは、「自分軸」とも言われます。

一方で、周囲の期待に応えようとすることは、「他人軸」とも呼ばれます。

野球が大好きで、部活も野球部に入っていたとします。

選手として出場した地区大会で優勝したら、嬉しいですよね。

この野球をやりたいという気持ちは「自分軸」からくるものです。

一方で、親に褒められたいという一心で頑張って100点をとりました。

親から、「よく頑張ったね」と褒められたら嬉しいですよね。

この場合、親の期待に応えたいという気持ちが原動力となっていますので、「他人軸」になります。

このように、自分が嬉しくなりたいことが目的であっても、動機づけが「自分のうちから出てくるものなのか」「他人の期待に応えようとして始めたものか」という点が違います。

「マーケットイン」と「プロダクトアウト」の話

  • マーケットイン=市場のニーズに合わせる
  • プロダクトアウト=製品を市場に売り込む

八木さんと四角さんとの対談で、「マーケットイン」と「プロダクトアウト」という言葉ができました。

「マーケットイン」「プロダクトアウト」はマーケティングで使われる用語です。

「マーケットイン」は「市場のニーズに合わせて製品を売り込む」方法です。

「売れること」を重視します。

「プロダクトアウト」は「自社の技術や独自性をもとに、良いと思ったものを市場に展開する」方法です。

「新しいものや」「独自性のあるもの」であることが重視されます。

項目マーケットインプロダクトアウト
アプローチ顧客ニーズ重視技術・独自性重視
開発の方向性市場調査やフィードバックに基づく企業独自の技術やアイデアに基づく
メリット顧客満足度向上、売上予測が容易革新性、大ヒット商品の可能性
リスク市場依存度が高いニーズ不一致による失敗リスク

四角さんは、凄腕プロデューサーとしてアーティストを育てたスペシャリストです。

平井堅、ケミストリー、Superfly、綾香といったいずれも大ヒットしたアーティストたちです。

その四角さんが重視したのが、「プロダクトアウト」です。

その方法として市場に合わせるのではなく、アーティストのいいところを最大に活かすための戦略を立てました。

四角さんが言うには、「マーケットイン」は「求められるもの」、「プロダクトアウト」は「やりたいこと」という位置づけです。

つまり、「マーケットイン」は「他人軸」、「プロダクトアウト」は「自分軸」と言い換えられます。

「一発屋」より「ロングセラー」が良い理由

  • 露出が多いほど収入は上がり、ブランドは毀損する
  • 露出が選べば、ブランドは維持し、長期間活躍する

一発屋とロングセラーにも「マーケットイン」と「プロダクトアウト」が関係しています。

一発屋と呼ばれる人は、瞬間的に収入が増えますが、活動期間は短いです。

一方で、ロングセラーと言われる人は、露出度は低めですが、活動期間は長いです。

なぜそうなるかと言うと、露出が増えれば当然目に増える時間と収入の機会が増えます。

しかし、いつも当たり前のように出てくると、見ている方は飽きます。

なので活動期間は短いのです。

ロングセラーは逆です。

図にすると下のようなイメージになります。

一発屋は露出を増やすために、いろんな機会を捉えてお茶の間に出てきます。

本来の歌手としての仕事のほか、バラエティ、トークショー、ニュース番組等。

結果として、アーティストとしてのイメージは崩れます。

視聴者もアーティストではなく、歌える芸能人ぐらいの評価になります。

そして見飽きます。

収入を増やすために市場が求めるニーズに合わせ露出を増やすことは、「マーケットイン」といえます。

四角さんは、長い期間活動できるように、ブランドを壊すような露出は避けてきたそうです。

結果として、四角さんが手掛けたアーティストたちは、現在もなお活躍しています。

「求められるもの」に応えるだけでは、活動期間は短くなります。

現在は人の寿命も伸び、活動の時間も伸びました。

才能あるアーティストだからこそ短命な一発屋であってはならないと考える

四角さんの話から感じた私の感想です。

選択を誤らないために気をつけること

  • やりたいことを見つけるために自分を理解する
  • 「求めることは容易」で「求められると断りにくい」

「求められること」を選ばないで「やりたいこを」を行うためには、自分が本当にやりたいことを知らなければなりません。

そのためには自分を理解することが必須となります。

なぜ必須かと言うと、他人に何かを頼むのは簡単ですが、頼まれ事を断るのは難しいからです。

自分のやりたいことがわからないままいると、人に喜ばれることが自分のやりたいことと勘違いしやすくなります。

自分のやりたいことがわかっていれば、自分に他人の要望がやりたいことにあっているのか判断ができます。

しかし、やりたいことがなければ自分のやりたいことを、「他人の役に立つこと」と考えがちです。

頼む方からすると、「他人の役に立つことをやりたいことと思う」人は便利な人と思われます。

自分のやりたいことを正しく把握するためには、自分自身を理解することが必要です。

「やりたいこと」が見つかったら次はどうするか?

  • 原理原則は「やりたいこと」に全振り
  • 現実的には「やりたいこと」と「求められること」を調和させる

「やりたいこと」が見つかった人は、できることなら100%自分がやりたいことに全振したいところです。

しかしながら、現実はそうはいかず、「やりたいこと」だけではなかなかうまくいかないことも多く、「やりたいこと」と「求められること」を調和させる必要があります

それはなぜかというと、自分がやりたいことにニーズが無いことがあるからです。

例えば、とても素晴らしい素質を持ったアーティストがいたとします。

音楽のセンスも、歌唱力も、作詞作曲もできる逸材だとします。

しかし、そのアーティストの知名度がまったくなかったらどうでしょう。

その日を知る人がいなければ音楽は売れません。

このアーティストを知って貰う必要があります。

そのために、露出をしなけばならないというわけです。

このときに、アーティストのブランドを壊さない程度に露出することが重要です。

これが「やりたいこと」と「求められること」を調和させるということになります。

「やりたいこと」と「求められること」の割合は。

  • ブランドイメージを壊さないこと
  • 「求められること」によりすぎてはいけない
  • 割合を決めるのは自分自身

「やりたいこと」と「求められること」の割合は、仮に「やりたいことを」100、「求められること」を0とした横のグラフとしたとき50を切らないようにすべきだと考えます

「求められること」に寄りすぎると「他人軸」になりやすくなります。

過去、週刊少年ジャンプは読者のアンケートを重視する「アンケート至上主義」の時代がありました。

読者のニーズに合わない作品は短期で打ち切るなどの対応が取られました。

結果として、読者の愛着が薄れ、読者離れがおきたとも言われます。

正解はありません。

どこが適正なのかは自分で見つけるしかありません

ただし、求められることに寄りすぎるのは注意が必要です。

まとめ

  • やりたいことを明確に言えない理由は「求められるこ」が邪魔をしているから
  • 両方とも達成すると嬉しいと誤解しがちだけど、嬉しい気持ちの出どころが違う
  • ニーズに寄りすぎると長続きしない
  • やりたいことを明確にするためには自分を理解することがカギとなる

やりたいことがわからないのは、「やりたいこと」と「求められること」の違いが分かりづらいからです。

なぜなら両方とも達成すると、嬉しい気持ちになるからです。

しかし、その動機づけは「やりたいこと」が自分軸、「求められること」は他人軸です。

人のニーズに寄りすぎると、自分自身のやりたいことができるとは限らず、長続きしないおそれがあります。

自分のやりたいことを明確にするためには、自分自身を理解することが必須だと言えます。

あなたはいま「やりたいこと」で生きていますか?それとも「求められること」に応える人生を送っていますか?

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